ホームページ(以下、サイト)を開設したはいいけど全然ビジネスにつながらない。サイトを分析して改善策を教えてほしい、という依頼をいただくことがあります。多くの方がサイトを作成さえすれば、たくさんの人にみてもらいビジネスが拡大するはず、思われているようですが実はサイトを開設しただけではビジネスには結びつかないのが現状ではないかと思います。
ポイントは集客です。サイトを開設するというのは、リアルビジネスでいうと店舗をオープンした状態と同じです。例えばパン屋を例にとるとサイトを公開した = パン屋をオープンさせた、と同じ状態だとして、パン屋ビジネスを軌道にのせていくには多くの人に来店してもらって、パンを購入してもらって、というステップでビジネスを拡大させていくと思うのですが、Web(インターネット)の場合、少し特殊なのはサイトを公開した状態というのは誰もいない通りの前で店舗を開店させたのと同じ状態です。
インターネットはサイバー空間なので、土地のような制限はないので(厳密にはIPの制限などありますが、割愛)無限にサイト(=店舗)を作ることができます。土地代などを払う必要がない代わりに、自分のサイトに人を呼び込むことをしなければいけません。これをざっくりWeb集客という言い方をすることもあります。Web集客をしないとどうなるかというと、先ほど説明した通り誰もみないサイトになってしまい、ビジネスへの貢献はほぼ0のままです。
ではどうやって集約していくのか。主な手法は下記の通りです。
- SEO
- 広告
- SNS・クチコミ
SEOによる集客のメリット・デメリット
SEOとはSearch Engine Optimizeの略です。日本語にすると検索エンジン最適化です。検索エンジンとは何かというと、Googleのことです。日本ではほぼGoogleが検索エンジンのシェアの98%ほぼを占めているので、SEOとはつまりGoogleの検索エンジン対策ということになります。
ではどういう対策をするのかについては、別途詳細を説明したいと思いますが、要はいろいろ対策してGoogleの検索ページの上位に表示させるようにがんばることです。上位に表示させるほどユーザーが自分のページに来てくれる確率が高くなりますから、影響は大きいです。検索結果の1位に表示させると約20%の確率でクリックされ、2位の場合は10%ほど言われているそうです。もちろん、検索内容によって変わりますが1位と2位で大きな差がありますね。なので以下に順位を上げるかはデジタルビジネスにとってはとても重要なのです。
広告による集客のメリット・デメリット
これはいわゆるインターネット広告全般です。インターネット広告と一言で言っても、様々なタイプがあるのですが、有名なのはGoogleの検索連動広告(リスティング・サーチ広告)とFacebook広告ではないでしょうか。広告の支払い方式についても様々なタイプがあるのですが、代表的なのはクリック課金だと思います。ユーザーが広告をクリックするたびに課金される方式です。広告を出稿してもクリックされなければ費用を支払う必要がないため、広告主にとってリスクが低く人気があります。Googleがたった創業たっだ20年で世界トップクラスの会社に成長した主力事業でもあり、世界中で利用されています。実際にデジタルビジネスをはじめてGoogleの存在感の大きさを実感される方も多いです。
SNS・クチコミによる集客のメリット・デメリット
SNSとはSocial Networking Serviceの略で要はFacebookやTwitterのような投稿がシェアされるタイプのメディア・サービスの総称です。これはコンテンツを投稿して、友人などにシェアをしてもらいながら拡散させていく手法なのですが、広告と違いコントロールができないことがハードルを高くしている理由でもあります。また最近では炎上リスクも伴うため、綿密な計画を立ててからトライすることが望ましいと言われています。広告費用は発生しない(Facebook広告の場合は必要。自分が投稿するのは無料)のでうまく活用できる自信がある人はチャレンジするのがよいと思います。
【デジタル戦略を立ててからサイトを作成しよう】
簡単にWeb上での集客の大まかな分類について説明してきましたが、私はどのようにWeb集客をするか決めてからサイト(ホームページ)を作成することをオススメしています。というのは、どのように集客していくのかでどのようなサイトにするべきかが変わってくるためです。
例えばSEOで集客を目指す場合は、一般的にコンテンツ(記事など)が必要と言われています。記事のテキストなどをGoogleのロボットが解析して、このキーワードで検索している人にはこのページをオススメしよう、というロジックでGoogleの検索サービスは動いていますので、コンテンツがないとそもそもGoogleの検索結果ページに表示されません。なので、当然Googleの検索ページからのサイトへの流入もありません。パン屋でいうと、人通りのない道でビジネスをしているようなものです。
逆に広告もしくはSNS・クチコミの場合は、広告やSNSの投稿にあるリンクを経由してサイトにユーザーがやってきますのでコンテンツがなくても集客は可能です。ただし、広告費用が必要になります。またコンテンツが不要ということは、例えばこのブログのような記事が不要です。記事が不要ということは、記事を投稿する機能や編集画面など不要です。
このあたりが私がサイトを制作する前にどのように集客すべきか考えておく必要がある理由です。
またそれぞれ特性があってSEOはGoogleに評価されるまでに時間がかかります。記事を作成した翌日から上位に表示させることはなく、数ヶ月単位でサイトの評価を上げていく必要があり長期戦になります。ただ一度評価させると継続的にユーザーの流入が期待できる点はメリットです。コンテンツの作成にかかる労力も費用と考えると中長期的な投資に近い感覚かもしれません。逆に広告の場合は即効性が高く、広告配信を開始した当日からユーザーの流入が期待できます。なので短期での流入を期待するにはピッタリです。デメリットとしては広告を停止した瞬間に流入がとまってしまう点です。
まとめ
まとめると下記のようになります。サイト開設後にどのように集客していくのか。広告で短期的に集客するのか。SEOで中長期的な集客を目指すのか。または、双方の組み合わせで集客していくのか。このあたりのデジタル集客戦略がしっかりしているとビジネスが成功する確率も高くなるのでこれからサイト作成される方はぜひ一度検討してみてください
効果時期 | コンテンツ | コスト | |
SEO | 中長期 | 必要 | 記事自作なら不要 |
広告 | 短期 | 不要 | 必要 |
SNS・クチコミ | 短期 | 必要 | 記事自作なら不要 |