下記の記事がとても興味深い内容なのでご紹介したいと思います。ざっくり言うと、過去10年はセールスフォースをはじめとするSaas(Software as a Service)企業が大きな成長を果たし、成功を収めてきましたが今後はSaas市場も競争が激化し今後は簡単には成功しないようになるとのことです。今後スタートアップをはじめる際には一読した方がよいかもしれません。

スポンサーリンク

Saasモデルとは

Saasとは、一般的にはクラウド上で利用できるソフトフェア・アプリケーションのことを指します。今まではユーザーはソフトウェアを購入し、インストールする必要がありましたが、クラウド上で利用できるのでインターネットにつながる環境(PCなど)があればすぐに利用できるのが特徴です。

ビジネスという観点では、月額利用料の課金が一般的で、ユーザーにとっては高額なソフトウェアを利用前に購入する必要がなく、毎月の利用料のみ支払うことが可能なので初期投資が少なくて済みます。また、初期投資が少ないことで実際に使えるかどうか少額で試すことができるもの魅力です。

企業としては初月の売上こそ小さいもののユーザーに長期間、利用してもらうことができれば売切の時よりも大きな利益を得ることが可能ですし、また近年はビジネス環境の変化も早く、実際にユーザーが必要とする機能かどうか分からないまま巨額の開発費用を投資するのはリスクが大きいのですが、Saasモデルであれば実際のユーザーの利用動向を確認しながら(データ分析しながら)必要な機能を追加していけるので開発リスクも低いのが魅力です。このような背景から過去10年でソフトウェアの開発手法にも大きな影響を与えたと言われていますし、近年カスタマーサクセスという職種の重要性にスポットライトが当てられるなど様々なところにSaasビジネスの成功の影響がありました。

主要なSaas成功企業は?

Saasビジネスの成功企業としてはセールスフォースが有名ですが、その他GoogleやAmazonのクラウドインフラのビジネスで大成功しています。またAdobeについては従来のソフトウェア販売モデルから、Photoshopやイラストレーターといった主力ソフトをSaasモデルに変換したことによって、収益力を大幅に改善したことでも有名です。2010年代中盤ぐらいからSaasモデルに変換し始めたと思ういますが、株価を見ても如実に収益力改善の成果が見て取れます。

Saas市場は飽和状態?競争が激化していく

さて本題ですが、記事の内容としてはSaasモデルが登場して20年近くが経とうとしており、セールスフォースの成功などからベンチャーキャピタリスト、起業家、ウォール・ストリートの金融関係者などはSaasモデルへの投資はとてもカタイとされてきていましたが、今後はそうは行かなくなるだろうとの見通しのようです。

記事中では様々な指標でSaas企業の収益力が2000年代に比べ、低くなってきていることなどが説明されています。その理由としては市場の飽和があげられいます。より競争が激化していくことが予想されるので、競争が少なくマーケットを見つけることの重要性にも言及されています。アメリカのSaasビジネスの成功を受けて、日本でも多くのスタートアップがSaasモデルのビジネスを展開していますが、Saasだから成功しやすいという時代は終わりを迎えるのかもしれません。気になる方は一度見られてはいかがでしょうか。